沼津便り・・・


 

院長の大室です。

この週末(2/19-20)にお休みを頂いて、静岡県は沼津市の「沼津市民病院」へ出張に行ってまいりました。
行ってみて分かったのですが、まさに富士山麓に位置する病院で、関西在住の我々には想像出来ない絶景が見られる病院です。

今回の出張の目的は、「頸椎前方固定術」を”改めて学びに行く”事でした。

ざっくばらんに言うと、保存的に治療困難な首の病気(頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症性脊髄症、変形性頸椎症など)を治療するには、前方(喉)から手術する方法と後方(襟足)から手術する方法の2通りがあるのですが、この沼津市民病院は恐らく日本一、前方からの手術に関して実績のある病院です。

個人的には、前方手術が首の病巣(骨や椎間板)を頚髄(神経)から直接取り除く ”攻めの手術”とすると、後方手術は病巣から頚髄を逃がす”守りの手術”と考えます。

前方手術は非常に切れ味が良くて素晴らしい手術なのですが、頸椎の解剖学的条件から、取り扱い方を少し間違うと大きな跳ね返り(重篤な合併症)を起こす危険性を孕んでおり、術者はじめ治療に携わるスタッフの知識と経験に寄る所が大きい手術です。

後方手術は、ある一定の経験を積めば非常に短い手術時間で良い成績を得られる事が出来るため、現時点ではこちらがスタンダードと考えられる事が多いのですが、やはり患者さんの条件によっては、術後成績に限界があります。

男子に分かり易い様に例えるならば、前方手術が怪獣も倒せる”バズーカ砲”とすれば、後方手術は怪獣は無理でも雑魚は倒せる”マシンガン”の様な感じでしょうか。

これまで当院ではどちらかと云うと主に後方手術を行っていたのですが、今後はその適応を踏まえ、「絶対に必要と思われる症例」に対しては、頸椎前方手術を積極的に行っていきたいと考えております。

今回の出張では沼津病院整形外科部長の相庭先生から、余す所無く詳細な情報をご教授頂けました(本当に大感謝です)。
これから播州地域の皆様により良い医療サービスを提供出来る様に、当職員全員が鋭意努力してまいります。

沼津・院長

沼津・レントゲン

 


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